伊豆沼・内沼いきもの図鑑

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ヨシ(アシ)

写真提供:財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団

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生物名 ヨシ(アシ)
分類 植物
イネ科
学名 Phragmites australis
生息地 川・湖・沼・湿地
見られる季節
2-6m
説明 主として河川の下流域から汽水域上部、あるいは干潟の陸側に広大な茂み(ヨシ原)を作り、場合によってはそれは最高100haに及ぶ。根本は水につかるが、水から出ることもあり、特に干潟では干潮時には干上がる。水流の少ないところに育ち、多数の茎が水中に並び立つことから、その根本には泥が溜まりやすい。このように多くの泥が集まり蓄積する区域は、その分解が多く行われる場所でもある。他方で、その茎は多くの動物の住みかや隠れ場としても利用される。ヨーロッパとアジアでは特に、ヒゲガラ、ヨシキリ、サンカノゴイといった鳥類と関わりが深い。泥の表面には巻き貝やカニなどが多数生息する。アシハラガニはこの環境からその名をもらっている。このように、多くの分解が行われ、多くの水生動物のよりどころとなる芦原は、自然の浄化作用の上で重要な場所であり、野生動物と環境保護に重要な植物群落であると言える。また、このことから釣りのポイントの一つでもある。
条件さえよければ、地下茎は一年に約5m伸び、適当な間隔で根を下ろす。
垂直になった茎は2-6mの高さになり、暑い夏ほどよく生長する。葉は茎から直接伸びており、高さ20-50cm、幅2-3cmで、細長い。
花は暗紫色の長さ20-50cmの円錐花序に密集している。
お役立ちメモ 「ヨシ」という和名は、日本の国を『豊葦原(とよあしはら)の国』(日本書紀)とも呼ばれ、更級日記で関東平野の光景を「武蔵野の名花と聞くムラサキも咲いておらず、アシやオギが馬上の人が隠れるほどに生い茂っている」と書き残したように、平安時代までは西では「アシ」と呼ばれていた。しかしその後「アシ」が「悪し」を連想させ、縁起が悪いとして「ヨシ」となった。そのため「アシ」「ヨシ」の呼び方の違いは地域により変わるのではなく、新旧の違いでしか無い。標準和名としては、ヨシが用いられる。これらの名はよく似た姿のイネ科にも流用され、クサヨシ、アイアシなど和名にも使われている。

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