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更新日:2021年12月14日

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400Bq/kg以下の農林業系汚染廃棄物(牧草・堆肥)に関する土壌還元処理について

土壌還元の目的

  • 本市には、福島第一原子力発電所事故により汚染され、利用自粛が行われた堆肥・牧草が3,552tあり、事故後6年が経過した現在においても、各生産者の自宅敷地や、生産圃場等に一時保管している状況にあります。
  • 本市といたしましては、生産者の保管に対する負担と不安の解消を図る必要があることから、先ずは肥料や土壌改良資材等での施用・流通等が認められる400Bq/kg以下の牧草・堆肥を土壌へ還元し、還元前と還元後の土壌の放射性セシウム濃度や空間放射線量を測定、そこで生産された牧草の安全性を確認することで、土壌還元による減量化を推進することとしました。

実施日時

  • 平成29年5月18日(木曜日)午後1時30分から

実施場所

  • 登米市内牧草地

区画

  • 16区画(汚染牧草8区画、汚染堆肥8区画):約4,000平方メートル(約250平方メートル×16区画)
  • 対照区1区画:約250平方メートル

還元量

  • 汚染牧草:約6t、汚染堆肥:約6t

土壌還元の内容

  • 全区画の土壌の放射性セシウム濃度及び空間放射線量を測定
  • 前処理施設(ハウス)を設置し、ラップフィルムの剥離・牧草の裁断
  • それぞれの区画へ汚染牧草・汚染堆肥・肥料を散布し耕起
  • 牧草の種子を播種
  • 散布後の土壌の放射性セシウム濃度及び空間放射線量を測定
  • 生育管理を行い、1番草(7月25日)・2番草(9月下旬)・3番草(10月下旬)の収穫後に土壌、牧草の放射性セシウム濃度及び空間放射線量を測定
  • 安全性の確認

taihisannpu

汚染堆肥の散布作業

bokusoukouki

トラクターによる汚染牧草の散布後の耕起

itibannkusakaritori

一番草刈り取り作業

放射能濃度測定結果

  圃場番号 投入資材濃度 投入量
(kg)
投入濃度
(Bq/kg)
測定対象 散布前 散布後

一番草

(刈取り後)

二番草

(刈取り後)

三番草

(刈取り後)

     

土壌:3/28(Bq/kg)

空間:4/28(μSv/h)

 


沢水:3/16(Bq/kg)

土壌:5/19(Bq/kg)
空間:5/28(μSv/h)

 

 

沢水:5/24(Bq/kg)

土壌:8/4,7(Bq/kg)

空間:7/27(μSv/h)

牧草:8/5(Bq/kg)

沢水:8/7(Bq/kg)

土壌:(Bq/kg)

空間:(μSv/h)

牧草:(Bq/kg)

沢水:(Bq/kg)

土壌:(Bq/kg)

空間:(μSv/h)

牧草:(Bq/kg)

沢水:(Bq/kg)

汚染牧草

1.

~200Bq/kg以下
(一番草をすき込む)

500

188.1

土壌

131.0

127.0

133.0

131.0

109.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.05

0.05

牧草

-

-

-

-

-

2.

~200Bq/kg以下

500

186.9

土壌

137.0

140.0

141.0

135.0

134.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.06

0.06

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

3.

~200Bq/kg以下

750

174.4

土壌

144.0

162.0

208.0

126.0

139.0

空間

(4箇所平均)

0.07

0.06

0.06

0.06

0.06

牧草

-

-

9.7(土壌混入による)

ND

ND

4.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

500

269.9

土壌

117.0

162.0

169.0

119.0

107.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.06

0.05

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

5.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

750

262.3

土壌

170.0

199.0

158.0

166.0

147.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.06

0.05

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

6.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

1,000

255.7

土壌

127.0

183.0

160.0

194.0

144.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.05

0.05

牧草

-

-

ND

ND

ND

7.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下
(ゼオライト施用)

1,000

299.0

土壌

173.0

144.0

132.0

135.0

171.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.06

0.05

牧草

-

-

ND

ND

ND

8.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下
(塩化カリウム追加施肥)

1,000

280.8

土壌

145.0

139.0

151.0

144.0

131.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.07

0.05

0.06

0.05

牧草

-

-

ND

8.2(土壌混入による)

ND

汚染堆肥

9.

~200Bq/kg以下
(一番草をすき込む)

500

156.9

土壌

145.0

144.0

128.0

138.0

120.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.06

0.06

牧草

-

-

-

-

-

10.

~200Bq/kg以下

500

165.4

土壌

115.0

156.0

147.0

119.6

121.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.05

0.06

牧草

-

-

ND

14.0(土壌混入による)

ND

11.

~200Bq/kg以下

750

154.5

土壌

143.0

188.0

209.0

212.0

184.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.06

0.06

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

12.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

500

264.0

土壌

144.0

146.0

174.0

173.0

169.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.05

0.06

牧草

-

-

ND

7.3(土壌混入による)

ND

13.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

750

245.4

土壌

156.0

170.0

154.0

165.0

138.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.05

0.05

0.05

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

14.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下

1,000

331.1

土壌

159.0

139.0

140.0

142.0

122.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.06

0.05

牧草

-

-

ND

ND

ND

15.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下
(ゼオライト施用)

1,000

301.2

土壌

160.0

160.0

158.0

157.0

163.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.05

0.05

牧草

-

-

ND

21.0(土壌混入による)

ND

16.

200Bq/kgを超え400Bq/kg以下
(塩化カリウム追加施肥)

1,000

319.4

土壌

142.0

186.0

152.0

154.0

169.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.06

0.05

0.06

0.06

牧草

-

-

ND

ND

ND

対照区

17.

-

-

-

土壌

133.0

156.0

122.0

118.0

140.0

空間

(4箇所平均)

0.06

0.05

0.05

0.06

0.05

牧草

-

-

ND

14.0(土壌混入による)

ND

沢水

-

-

-

沢水

ND

ND

ND

ND

ND

(参考)測定平均値

土壌(Bq/kg)

146.0

158.9

157.1

150.7

141.8

空間(μSv/h)

0.06

0.06

0.05

0.06

0.06

堆肥(Bq/kg)

239.0

-

-

-

-

牧草(Bq/kg)

242.0

-

-

-

-

※NDは放射能の検出限界値以下を表します。

 

【1番草】

計15区の牧草を測定した結果、14の区では検出されませんでしたが、汚染牧草区3のみ検出下限値を超えた結果(9.7Bq/kg)となりました。

研究協定先の国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の汚染牧草区3に対する見解は、(1)国が定める牛に与える牧草の暫定許容値100Bq/kgに比べ、汚染牧草区3の濃度は十分に低い水準である、(2)この区より放射性セシウム濃度の高い牧草や施用量の多い区では検出されなかったことから、一概に汚染牧草の施用が原因とは言えないとのことでした。

要因としては、牧草収穫の際の土壌混入なども考えられることから、今後の二番草の濃度測定を注視していきます。

 

【2番草】

計15区の牧草を測定した結果、汚染牧草区8で8.2Bq/kg、汚染堆肥区10で14.0Bq/kg、同区12で7.3Bq/kg、同区15で21.0Bq/kg、対照区では14.0Bq/kgの放射性セシウムが検出されました。また、1番草で放射性セシウムが検出された汚染牧草区3では検出下限値以下となりました。

測定結果の検証を研究協定先の国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構に依頼したところ、2番草の牧草サンプルを測定した結果、今回、放射性セシウムが検出された対照区と4つの区画の牧草サンプルで10%を超える土壌の混入が認められたことや、汚染堆肥や牧草をすき込まなかった対照区においても牧草の放射性セシウムが14㏃/kg検出されたことから、すき込んだ汚染堆肥や牧草からの移行ではなく、土壌混入が放射性セシウムが検出された主原因と考えられるとの見解でありました。

 

【3番草】

15の区画すべてで検出下限値以下となりました。

お問い合わせ

登米市産業経済部農政課

〒987-0602 登米市中田町上沼字西桜場18番地

電話番号:0220-34-2713

内線:9-200-1210

ファクス番号:0220-34-2802

メールアドレス:nosei@city.tome.miyagi.jp

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