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更新日:2023年3月16日
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登米市東和町で、毎年2月の初午の日に行われている火伏せの行事、「米川の水かぶり」。その歴史は古く、1170年に建立された諏訪森大慈寺修行僧の行が起源だという説があります。また、水かぶり宿の菅原家では、江戸時代中期にはすでに行事が行われていたと伝えられています。
昭和40年ころまでは密かに行われていましたが、平成3年(1991年)に県の無形民俗文化財に指定されてから保存会が結成され、大々的に行われるようになりました。その後、平成12年(2000年)に国の重要無形文化財に指定され、平成30年(2018年)には、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
米川の水かぶりは、東和町米川の五日町地区で行われています。この地区に住んでいる男の人やゆかりのある男の人が、来訪神(火の神様)の代役として火伏せや厄除けを祈願して行います。
参加する男の人たちは、行事当日の朝、水かぶり宿の菅原家に集まります。そして、火の神様の印のかまどのすすを顔にぬり、お祓いをしたワラで作った「あたま」「わっか」「しめなわ」の装束を身に付けます。それから、大慈寺で祈願をした後、町に出て家々の前に用意された手桶の水を屋根にかけて回ります。水しぶきを飛ばしながら勢いよく屋根に水をかける姿は迫力があり、見ている人から大きな歓声が上がるほどです。また、ご利益のあるワラを抜き取るのも魅力です。
水かぶりに参加している亀掛川さんにインタビューしました。
Q1.これからの米川の水かぶりをどのようにしていきたいですか。
A1.800年以上続いてきた伝統文化財なので、五日町の人がいる以上続けていかなくてはならないので、できる限り存続することを考えながらやっていきたいです。
Q2.今後も存続していく上での課題はありますか。
A2.五日町地区の後継者とともに、五日町地区に移住する人の見込みが得られないので、後継者問題が一番の課題です。
このことから、米川の水かぶりを存続していく上で後継者問題は、早急に解決しなくてはならない問題だと思いました。
米川の水かぶりには、いろいろな決まりごとがあるので紹介します。
〈参加する男の人〉
〈ワラを抜いた人〉
ユネスコ無形文化遺産に登録されても、五日町地区の男の人が減ると、この伝統行事は続けることができなくなってしまいます。そこでわたし達は、この課題を解決する方法について考えてみました。
その結果、まず一つ目は、元々この地区に住んでいた男の人達に連絡をして参加してもらうことです。しかし、これはその場しのぎの方法で、住んでいる人が増えることではありません。そこで二つ目は、他の地域や市町村、全国からの移住者を増やすことです。そのためには、働く場所や住みよい町づくりについてみんなで考えていく必要があります。また、水かぶりや町の良さをテレビやインターネット、ポスターなどで全国的にアピールし、広めていくことも大切だと思いました。
地域の人達が大切に受け継いできた「米川の水かぶり」は地域の繋がりを強くする行事だということが分かりました。しかし、人口減少による後継者不足という大きな問題があることも分かりました。
長い歴史があり、ユネスコ無形文化遺産にも登録されたこの伝統行事を途切れさせてはいけません。少しでも多くの人に「米川の水かぶり」の魅力を知ってもらうとともに、五日町地区に住む人を増やす工夫をしていくことが大切だと思いました、
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