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過去の展覧会
 

企画展:「オプテイカル・アート/視覚芸術展」(企画展示室3)

今回の版画展は、視覚芸術と言われる芸術家達の版画展ですが、アガム、ソト、コントレラス、クルズ・ディエズ、二ノ・カロス、ヴァザルリー、ガルシア・ロッシは、作品の中で電動で光を出したり、移動させたり、又、観る位置によって色や形が変わる立体や半立体の作品を、時には野外に大作を発表している世界的な芸術家達です。版画でも、充分その雰囲気は感じ取れると思います。

実験的に機械を使った作品は、バウハウスの教授であったモホリ・ナギの作品が初めとされており、機械的な動きや光をよりアートに引き寄せた現代芸術家の作品、幾何学構成的で機械的な作品は、冷たさを伴うと言われていますが、逆に、静的な中に温かさを感じ取る事が出来ると思います。
企画展示室3

 

企画展:「幾何学構成絵画・小品展」(企画展示室2)

今回、初めての試みで小さな作品を中心に展示しましたが、大きな空間の中に小さな作品を展示しても、見事に素敵な空間を作り出しています。

本来、幾何学構成絵画は静的で厳格で冷たい作品と知られています。確かに20世紀と共に北ヨー
ロッパで同時に発生したロシア構成主義、絶対主義、デイ・ステイール、新造形主義、バウハウス等から発信された幾何学構成アートは、ロシアより発信されましたが、オランダやドイツと言った地域の芸術家が中心でした。しかし、その系譜に身を置き幾何学構成アートを追求する作家達は、北に留まらず、その後、パリを中心に活動しますが、フランスやスイスから、イタリア、スペイン、ギリシャへと南下し、ヨーロッパに限らず、中近東に、更に、南米の作家達にも大きな影響をもたらし、そこには既に冷たいと言う意識は無く、熱い幾何学構成絵画が発生しています。

一般的に特徴づけられている「幾何学抽象構成絵画は冷たい」とは言えない現状が在り、歴史教科書を見るだけでなく、現場の現状の世界の変化を感じ取って頂きたいと思います。

 

企画展:「幾何学構成アート・オブジェ展」(企画展示室1)

今回初めての彫刻家、造形作家によるオブジェ作品展です。
ゆったりとした空間の中で、極限にミニマルな単純な形を中心に、組み合わされた形や物静かに並べられている作品、構造的な作品。作家もイタリア、チェコ、ドイツ、スペイン、フランス(女流作家が2人)、同じ傾向の作品でも、それぞれの環境で作品にも違いが出ていますので、是非、ゆっくり観て、感じ取って頂きたいと思います。 観る角度が無限大ですから、御自分の好きな方向性を見つけるのも楽しみと思われます。
企画展示室1 Sculpture Architecturale-Satoru

 また、マリノ・デイ・テアナの作品は、オブジェと版画を特別に展示しました。
今年の1月1日、92歳で亡くなりました彼が寄贈した作品で、タイトルは「彫刻構造・サトル」、と記されており、サトルと親しかった巨匠の一人と聞いています。


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