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更新日:2012年8月16日

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登米市公共施設木造化・木質化指針(登米市の公共建築物における木材利用の促進に関する方針)

 1.策定の趣旨

森林で生産された木材を住宅や公共施設等に幅広く利用することは、適切な森林整備の促進に寄与するだけでなく、林業生産活動、木材関連産業、住宅関連産業の活性化にもつながります。

しかしながら、現在の森林・林業を取り巻く社会情勢は極めて厳しい現状となっており、とりわけ長期にわたる景気の低迷から木材価格は減少を続け、森林所有者の森林施業への意欲が減退している状況にあります。

このまま、伐採・保育作業の停滞が続けば、二酸化炭素の吸収源である森林として、また水源林や環境林など公益的機能を果たしてきた森林の荒廃が懸念されております。

一方、地球温暖化の防止など、森林が有する公益的機能に対する国民の期待は、ますます高まっております。

このような状況にあって、樹木を植栽して育て、それを伐採して木材として利用し、再び植栽するという林業サイクルの中で、適切な森林整備を進め、森林資源の循環利用と林業生産活動を活性化することが急務となっております。

木材を利用することは、森林から産み出される再生産可能な資源であることに加え、次のような効果があります。

  • 1)製品製造に要するエネルギー消費量がほかの製品に比べて小さい。
    (加工に要する化石燃料の消費が少ない。(二酸化炭素の放出量が少ない。))
  • 2)木造施設、木製備品を増やすことは、木材とし炭素を長期間貯蔵でき、また森林の再生産機能により二酸化炭素を吸収することができる。
    (温暖化ガスの貯蔵・吸収による地球温暖化の防止)
  • 3)製品の再利用が容易で繰り返し利用できる。など「地球環境の保全」に資する資材であります。加えて木材は、軽くて丈夫で加工が容易な素材であるとともに
  • 4)断熱性、調湿性に優れている。
  • 5)肌触りが柔らかく、衝撃を吸収するため転倒等によるけがを防ぐ。
  • 6)紫外線等を吸収して目に与える刺激を小さくする。
  • 7)情緒を安定させるなど精神的な効果、など人の健康にやさしい素材です。

また、地域産材を使用する意義として、ウッドマイルズ(注)の考えから、外材等、遠くから輸送された木材よりも地場で生産された木材を使用することが、環境へ与える負荷が少ないものであります。

公共施設へ地域産材を利用することは、多くの人が集まり、地域のシンボル的存在となることから地域産材の特性・良さを広くアピールすることができます。

そのためには、林業振興は公共施設の木造化・木質化からの観点から、市が実施する公共施設整備や公共工事において、率先して地域産材利用を推進し、民間需要の先導役としての役割を果たしていくことが重要であります。
「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成22年法律第36号)」(以下法という。)が施行され、市は公共建築物における木材の利用拡大を図るため、効果的な施策の推進に積極的な役割を果たすことが求められており、本指針は、法第9条第1項の規定に基づき、市の公共建築物における木材の利用の促進に関する基本方針とします。

注:ウッドマイルズとは、木材輸送距離を明らかにし、その過程で放出されるCO2量を算出して評価するという仕組みのことで、具体的には、木材輸送距離の合計であるウッドマイレージL(km・立法メートル)、その過程で放出されるCO2量の合計であるウッドマイレージCO2(kg・CO2)が用いられる。

 2.地域産材利用の必要性

 1.登米市の森林・林業の現状

(1)森林資源の充実

市土の41%を占める森林の内訳は表-1のとおりであり、民有林の人工林面積は13,700haと民有林面積の70%を占める。この人工林を齢級別にみると、齢級構成のピ-クは9齢級(41~45年生)で,8齢級(36~40年生)以上の収穫可能林分が10,092ha(74%)を占める。戦後営々と植林されてきた森林は、図-1のとおり収穫林齢に達しようとする林分が多くなっており、本市の森林資源は成熟期を迎えようとしている。

また、間伐の対象となる4~7齢級(16~35年生)が3,145ha(23%)に達しており、計画的な伐採が必要となる林分はこれを合わせた13,237ha(97%)を占めている。

人工林の樹種別面積では、スギが10,543ha(全人工林の77%)、次いでマツ類が2,480ha(同18%)と、両樹種で95%を占めており、ヒノキはわずか557ha(同4%)にとどまっている(図-2)。

表-1:登米市土地利用の現況

登米市総面積53,638ha(100%)

森林面積22,229ha(41%)

 

 

その他

31,409ha(59%)

民有林19,568ha(88%)

国有林2,661ha(12%)

図-1民有林人工林面積の齢級構成、図-2樹種別面積(民有林:人工林)

図1と図2

資料:宮城県林業振興課業務資料

(2)林業・木材産業の低迷

近年の林業・木材産業の動向は、外材製材品の輸入増加や非木質系の代替品の進出により、地域産材の価格が低迷、経営の収益性の低下、その結果担い手不足や高齢化といった悪循環を生んでいる。

本市には津山町域に、7社の製材工場が国産材専門の柱や梁等に使われる構造材を主体に生産しており、国内でも有数の首都圏製材市場への出荷地域となっている。しかし、木材需要は表面の化粧性を重視した製品から寸法の変化が少ないなど、品質の優れたものや性能が明確な製品へ移行しており、この変化への対応が残された課題となっている。

津山町を除く各町にも小規模な製材工場があるが、これらの製材所は地場工務店等を相手とした国産材に外材を含めた加工を行う工場が存在する。

大小の工場に関わらず、住宅着工数の低下や製品安の影響をもろに受け、倒産や廃業、撤退も目立って多い。

国内の木材自給率

我が国の木材需給量と国産材供給量

資料:木材需給表平成17年森林・林業白書

新設住宅着工戸数
   
平成2年
平成7年
平成12年
平成13年
平成14年
平成15年
平成16年
平成17年
対前年増減率(%)
新設住宅着工戸数(戸)
総数
1,707,109
1,470,330
1,229,843
1,173,858
1,151,016
1,160,083
1,189,049
1,236,175
4
利用関係別
持家
486,527
537,680
451,522
386,814
367,974
372,652
369,852
353,267
-4.5
分譲住宅
379,600
352,651
345,291
338,965
323,942
326,639
345,501
369,067
6.8
貸屋
806,097
553,946
421,332
438,312
450,092
451,629
464,976
504,294
8.5
給与住宅
34,885
26,053
11,698
9,767
9,008
9,163
8,720
9,547
9.5
構造別
木造率(%)
(42.6)
(45.3)
(45.2)
(44.5)
(43.8)
(45.1)
(45.5)
(43.9)
木造
727,765
666,124
555,814
522,823
503,761
523,192
540,756
542,843
0.4
非木造
979,344
804,206
674,029
651,035
647,255
636,891
648,293
693,327
6.9

平成18年森林・林業白書
資料:国土交通省「住宅着工統計」

国内木材価格の推移
(単位:円/立方メートル)
山元立木価格
丸太価格
製材品価格
スギ
ヒノキ
マツ
スギ中丸太
径14~22cm
長3.65~4.0m
ヒノキ中丸太
径14~22cm
長3.65~4.0m
米ヅカ丸太
径30cm上
長6.0cm上
スギ正角
厚10.5cm
幅10.5cm
長3.0m
ヒノキ正角
厚10.5cm
幅10.5cm
長3.0m
米ヅカ正角
厚10.5cm
幅10.5cm
長3.0m
昭和45年
13,168
21,352
7,677
18,400
37,500
14,400
34,300
77,300
-
昭和55年
22,707
42,947
11,162
38,700
76,200
34,100
70,400
141,500
58,200
平成2年
14,595
33,607
7,528
26,000
67,600
25,700
59,700
115,900
58,800
平成12年
7,794
19,297
4,168
17,200
40,200
22,300
47,300
75,700
50,100
平成17年
3,628
11,988
2,037
12,400
25,500
23,000
41,800
67,200
51,200

平成18年森林・林業白書

 2.地域産材利用の必要性

(1)木材利用の意義

市土の41%を占める森林は、木材生産のほか、水源のかん養、市土の保全(災害の防止)、生物多様性の確保など高度で多様な公益的機能を発揮しているほか、近ころ、癒しの効果、心身の健康づくりの面から、「森林浴」が見直され「森林療法(森林セラピー)」が注目され、医学的見地からその効用が検証されつつある。

特に、地球的規模で進行する温暖化の防止に向け、二酸化炭素吸収源としての森林の役割やその育成産業である林業の重要性が増しており、我が国が国際公約した京都議定書や新たに作成された国の森林・林業基本計画では、森林の役割や木材利用の新たな意義が大きく位置付けられている。

(2)木材利用の効果

木材(間伐材)を利用することは、間伐を進めることにつながり、適正な森林施業の促進が図られる。間伐の効果は

  • 1)木材の成長が促進され、二酸化炭素の吸収・蓄積機能が高まる。
  • 2)林内に日光が入ることにより、下層植生が豊かになり、水源かん養機能が高まる。
  • 3)下層植生が豊かになることにより、土壌が保全され、土砂流出防止機能が高まる。

などが挙げられ、森林のもつ公益的機能の保全に大いに資するものである。

また、木材利用は森林組合等の伐採業者、製材所等の木材関連産業、工務店等の住宅関連産業とさまざまな分野の産業と関連することから地域産業の育成、振興につながる。

加えて、木材を利用することは、その利用期間中、木材中に炭素を固定することになり、地球温暖化の防止に寄与することとなる。

 3.地域産材利用に関する基本事項

 1.基本方針

林業、木材産業の活性化、森林整備の推進に資するため、市で行う公共施設の建設、公共工事、物品の調達等において、以下の方針に従い積極的に登米市で生産、加工された木材(以下「地域産材」という。ただし、外材製品は含まない。)を使用するものとする。

  • 公共施設の建設に当たっては、木造化・木質化を推進していくとともに他資材と比較し、多少割高であっても、地域産材を積極的に活用する。
  • 公共工事の実施に当たっては、地域産材を積極的に活用する。
  • 庁舎内や学校内の机・椅子等の備品を調達するに当たっては、地域産材を利用した製品を導入するよう努める。
  • その他、地域産材を利用できるものについてアイディアを出し合い、庁内全体で地域産材を利用していく機運づくりに取り組む。
  • 庁内各部局(総合支所含む)が連携して、木材の利用推進等に関する情報交換を積極的に行う。
  • 地域産材を利用した施設・工事・物品等については積極的にアピールし、民間への波及を図る。

 2.木材利用対象事業

市が新築、増築、改築、修繕または改修する公共施設及び公共工事

市が新規及び更新で導入する家具、庁用備品、什器等

(1)木造化の対象公共施設

延べ床面積、階数、その他関連法令等の基準による

  • 1)庁舎施設
  • 2)教育施設:学校、体育館等
  • 3)福祉施設:障害者福祉施設、児童福祉施設等
  • 4)文化施設:公民館、図書館、博物館等
  • 5)医療施設:病院、診療所等
  • 6)公営住宅
  • 7)消防施設:消防庁舎、屯所等
  • 8)産業関連施設:宿泊施設、販売施設等
  • 9)公園施設:遊具施設等

(2)公共施設の内装木質化

木造及び木造以外の施設の内装木質化を図る。

  • 1)床
  • 2)壁
  • 3)その他

(3)家具・備品・什器等の木製化

  • 1)事務机、会議机
  • 2)庁用備品、家具、什器等
  • 3)案内板、標識、机上名札、職員名札等

(4)公共工事における木材利用の推進

  • 1)工作物の木製化
    土留工、擁壁工、護岸工、防護柵、ガードレール等
  • 2)その他
    工事看板、案内板、標識、仮設工

 3.地域産材利用に係る課題と対応方針

公共施設の木造化・木質化、公共工事における地域産材の利用等に際し、以下の課題が考えられるので、下記のとおり対応する。

課題

対応方針

安定供給の確保(需要量の不安定の解消)

  • 市全体で計画的な利用を目指すための計画を策定する。
  • (公共施設の整備計画)
  • 早期発注(加工期間の考慮)
  • 需給情報の早期交換
  • 供給体制整備への支援

地域産材の定義(確認方法)

  • 市内で生産・加工された木材とする。
  • 集成材については、市内で原料を供給したものとする。
    ※上記には、外材は含まない。

規格のバラツキ品質の問題
耐久性

  • みやぎ材利用センターの活用
  • 木材業界、研究機関への支援及び発注側の要望を伝達
  • 製品の情報収集、情報交換

木材単価の価格高
(コスト削減)

  • 木材業界への低コスト化に対する事業支援
  • 製品の情報収集、情報交換

財政負担増

 

  • 市民理解を促進するためのPR活動の展開
  • 木材利用事業に対する予算の優遇(優先的配分)

職員への意識付け
(庁内での意識付け)

 

  • 設計担当者等への情報提供
  • 公共施設木造化・木質化指針の普及啓発
    (木造化・木質化の趣旨等)

課題の対応方針

関係機関、研究機関との連携の上、設計図書へ反映させ、地域産材利用の推進を図る。

 4.公共施設木造化・木質化の推進に関する基準

1.目的

登米市公共施設木造化・木質化指針のうち市の公共施設の木造化及び内装木質化に関する具体的な判断基準を提示し、地域産材の利用推進に資することを目的とする。

2.対象となる施設

市が新築、増築、改築、修繕または改修する施設

3.木造化について

(1)新築または改築、修繕の場合

  • ア公共施設の木造化についての基準は、別表のとおりとする。ただし、特殊な目的を有する施設は、この限りではない。
  • イ建築基準法上防火地域及び準防火地域において、木造化が困難とされる施設については、別表を適用しない。
  • ウア及びイの基準により木造化すべき建築物であっても、他構造と比較して大幅にかかり増しとなる場合や、保安上の理由から木造が困難な場合などは、木造と他構造との混構造等を検討する。

(2)増築の場合

増築後の延べ面積を基準として、新築または改築、修繕の場合に準じて木造化に努める。

4.内装木質化について

木造施設、非木造施設とも内装木質化にあたっての主要部位は、別表のとおりとし、床材、現しとなる目線部分の腰壁材は、原則として木質材料とする。その他の内装材については、施設の用途、規模等に応じて可能なかぎり木質材料とする。

5.地域産材の使用

木造化及び内装木質化にすべき施設については、原則として地域産材を使用することとする。

6.この基準は、平成20年4月1日から施行する

この基準は、平成24年7月2日から施行する

別表

建築物の用途

建築物の規模(1棟あたりの延べ面積)

木質化する主要部位

1,000平方メートル以下

1,000平方メートル超~3,000平方メートル以下

3,000平方メートル超

庁舎

 

3階建て以下のものは、木造とする。

3階建て以下で設計上の工夫により可能な場合は、木造とする。

居室(会議室等)、

廊下、ロビーの壁面

学校

2階建て以下のものは、木造とする

2階建て以下のものは、木造(2,000平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

2階建て以下で設計上の工夫により可能な場合は、木造(面積によっては準耐火建築物)とする。

居室(各種教室、保健室、応接室等)、

玄関、廊下の壁面及び床

体育館

平屋建てのものは、木造とする。

平屋建てのものは、木造(2,000平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

 

床、壁面、各付帯設備(更衣室、トイレ等)の壁面

文化施設(図書館、博物館等)

2階建て以下のものは、木造とする

2階建て以下のものは、木造(2,000平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

2階建て以下で設計上の工夫により可能な場合は、木造(面積によっては準耐火建築物)とする。

居室(各種展示室、会議室等)、廊下、ロビーの壁面

病院

診療所

入院施設有

2階建て以下のものは、木造(2階部分が300平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

 

居室(病室、面会室、食堂等)の壁面、床

入院施設無

2階建て以下のものは、木造とする。

社会福祉施設

法令の範囲内で可能なものは、木造とする。

 

居室(入所者室、食堂、集会室等共用部分)の壁面、床

市営住宅

3階建て以下のものは、木造(3階建てのもの及び2階建てで2階部分が300平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

2階建て以下で設計上の工夫により可能な場合は、木造(2階部分が300平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

主たる居室、玄関、廊下の壁面、床

宿泊施設

2階建て以下のものは、木造(2階部分が300平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

 

居室、通路の壁面、床

倉庫

2階建て以下のものは、木造(1,500平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

 

主たる部位

その他施設

展示場、販売施設

観光施設、消防施設等

2階建て以下のものは、木造(2階部分が500平方メートル以上のものは準耐火建築物)とする。

 

多数の市民等が利用する共用部分の壁面、床

 

お問い合わせ

登米市産業経済部産業振興課

〒987-0602 登米市中田町上沼字西桜場18番地

電話番号:0220-34-2716

ファクス番号:0220-34-2801

メールアドレス:sangyoshinko@city.tome.miyagi.jp

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