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本市は、「安全・安心」、「産業・定住」、「環境・健康」をキーワードに、それぞれの地域がこれまで培ってきたまちづくりを尊重しながら、均衡ある地域の発展と、若者をはじめ多くの人々が「定住」するまち、市民と行政が一体となって英知と創造力を結集したまちづくりを進め、「市民との協働による登米市の持続的な発展」を目指すことをまちづくりの基本理念としています。
この基本理念をもとに、「夢・大地みんなが愛する水の里」活き生き健康都市登米を実現していきます。
上記の実現に向け、豊富な地域資源や様々な技術、交通・情報ネットワークを活用し、環境保全型農業の推進をはじめ林業や商業、工業、観光等多様な産業において環境に配慮した取組みをとおして振興を図り、大地の恵みと人の技を生かした活力あるまちをつくるために、市民に産業経済面における希望のもてる明るい将来展望を示し、共通の目標を持つという意味から、産業振興のトータルな計画「登米市産業振興総合計画(登米市経済成長戦略)」を策定しました。
策定にあたっては、登米市総合計画は勿論、これまで策定した各産業振興関係計画との整合性(関連性)を図り、各分野の産業振興対策が有機的につながり相乗的に効果が得られるように努めました。
この計画は、目標を具体的に示すものであり市政に対する市民の理解と積極的な参画を期待するとともに、市民をはじめとして民間企業、関係団体、NPO、県、国など幅広い主体と協働しながら将来像の実現に向けた取組みを展開していこうとするものです。
なお、この計画の目標年度は平成27年度とし、3年後の平成22年度を短期目標に設定しています。
この計画は、「項目ごとの現状と課題」、「将来像の実現にむけた行動方針と目標等」と「目標達成のための個別(基礎的)取組み」から構成されます。
それぞれの内容は以下のとおりです。
(1) 「項目ごとの現状と課題」
各項目における現状とそれに基づく課題を整理しています。
(2) 「将来像の実現にむけた取組み」
1)行動方針
課題解決に向けた目標を達成するために市が行う主な取組みの 方向について示しています。
2)目標指標等
行動方針に基づき数値化した目標を示しています。
(3)目標達成のための個別取組み
1)内容
目標を達成するための優先的・重点的に取り組む事業や具体的 事業を実施することで得られる、総合的な効果について示しています 。
2)個別事業及び目標
目標を達成するための事業を示しています。
また、必要に応じて、個別事業ごとの目標を示しています。
3)効果が期待される目標指標等
個別事業の実施により、目標年において主にどの目標指標に効果 が期待されるかを示しています。
将来像の実現にあたり、限られた財源の中で効果的かつ効率的な取組みを行っていきます。
また、取組みの効果を検証しながら必要に応じて取組み内容の見直しを行うとともに、目標指標等の達成状況についても定期的に点検していきます。
さらに、この計画に掲載されていない取組みであっても、社会情勢等の変化や法制度の改正等により取り組む必要が出てきた場合には、適宜、対応していきます。
本市の産業別に見た就業者の動向は、農林業などに従事する第1次産業から工業や商業等に従事する第2次産業と第3次産業へ転換が進み、特に第1次産業の就業者の減少が著しいものとなっています。
本市の第1次産業の中心である農業では、総世帯数に占める農家の割合が農林業センサスの数値から平成17年は約33%となっており、10年前より11ポイント減少しています。
また、平成17年の全農業就業者13,277人の内65歳以上の農業就業者が7,469人と約56%となっています。
農業就業者の高齢化・兼業化、更に担い手不足、遊休農地の増加など構造的な問題を抱え、グローバル化の中で農産物の価格は低迷を続け、特に基幹作目である水稲は、消費の減退も加わり米価の下落に歯止めがかからない状況下にあります。
林業においても、住宅着工戸数の減少、グローバル化による輸入材の増加により木材価格の低迷が続いており、農業と同様の問題を抱えています。
商業では、好景気の実感を得ることのできない中、大型店舗の進出などにより個人経営の商店数の減少が進み、商店街の構造に大きな変化をもたらしています。
工業については、大企業を中心とした製造業の好調が見られますが、市内の中小企業においてはその実感は得られない状況にあり、事業所数も減少傾向にあります。
観光については、みやぎの明治村登米やラムサール条約の登録湿地に指定されている伊豆沼などをはじめ、観光資源に恵まれ多くの観光客が訪れていますが、通過型観光となっています。
消費者ニーズの多様化、高度化などを背景に、情報、環境、福祉などの新たな産業分野が拡大してきているとともに、知識や情報、サービス等に対する需要が高まり、経済の多様化が進行しています。
また、農業、製造業などの分野においては、消費者ニーズに対応し安全・安心な農産物の生産や消費者の視点に立った製品の開発、販売がより一層求められています。
本市の農業は、米を基幹作目とし、主要な産業として重要な役割を担っていますが、米価の低迷、担い手の高齢化など農業を取り巻く環境は厳しい状況となっています。一部では法人化などの意欲的な経営への取組もみられますが、さらに担い手への集積を進めるなど経営の合理化を図るとともに、後継者の育成が急務となっています。また、燃料をはじめ農業用資材や家畜飼料の高騰がさらに農業経営を圧迫する要因となっています。
林業においては、木材価格の低迷等により森林所有者の森林施業への意欲が減退し、適切な森林整備がなされない森林の増加など、森林機能の低下が懸念されます。森林資源の循環利用、林業生産活動の活性化及び森林機能の保全のためには、森林所有者が積極的に森林施業を行える環境づくりが必要であり、木材の生産性向上及び利用の推進が急務となっています。
商業については、人口の減少や高齢化などを背景に、各地域において空き店舗の増加が進み、商店街及び商店が衰退している現状から、地域商店に市民を呼び戻し、これまで地域の核となっていた商店街に賑わいを取り戻すことが課題となっています。
工業については、市民に安定した就労の場を確保し、若者の定住化を促進するためには、企業誘致を積極的に進める必要があり、特に、三陸縦貫自動車道の整備が進んでいることから、この機会を活かしながら企業誘致への取組みを進めることが重要です。
観光については、観光資源が市内に点在しており、観光施設等を有機的に結ぶ観光ルートの整備が必要であり、観光地としての魅力向上のため観光施設の整備や滞在型観光への転換が求められています。
上記課題を踏まえ、本市のまちづくりにおける最も基本となる「若者の定住化」「雇用の創出」のため、市民が活力と希望の持てる明るい将来展望としての産業全体の総合的な振興計画を策定し、市民や関係機関に共通の目標としての具体的ビジョンを示します。
総事業費見込額(うち市費)については以下のとおり見込んでいますが、今後の財政見通しは極めて不透明な状況にあることから、個別事業の実施等に際しては、毎年度の予算編成の中でさらに精査することとしています。
財政状況や少子・高齢化に伴う生産年齢人口の減少といった逆風を跳ね返し、登米市経済の成長を促すことができるよう農業産出額・林業総生産額・商品販売額・製造品出荷額・観光客入込数・創出雇用人数の6つの指標を重点目標に位置づけ、現在の登米市平均一人当たり市町村民所得(平成16年度:1,934千円)から、目標年度の平成27年度には20%アップすることを本計画の最重点目標に掲げ各事業に取り組んでいきます。
下記の表は、戦略項目ごとの〈目標達成のための個別取組み〉の中の個別事業の数と平成20年度を初年度とした3年後の短期目標までの総事業費見込額を合計した額です。
(単位:百万円)
| 戦略項目 | 個別事業数 | 総事業費見込額 (平成20年度~22年度) |
|
| うち市費 | |||
| 農業の振興 | 35 | 6,882 | 1,364 |
| 林業の振興 | 18 | 989 | 213 |
| 商業の振興 | 5 | 947 | 152 |
| 工業の振興 | 12 | 1,454 | 1,451 |
| 観光の振興 | 13 | 532 | 528 |
| 雇用対策・企業支援 | 3 | 364 | 252 |
| 合計 | 86 | 11,168 | 3,960 |
* 個別取組みの中には複数の箇所に掲載しているものもありますが、上の表 では再掲分を除いています。
* 表の中には、【関連事業】の数値は含んでおりません。