ホーム > 市政情報 > まちづくり・環境 > 市の取り組み > 子どもたちが考える登米市の未来新聞コンクールについて > 第15回子どもたちが考える登米市の未来新聞コンクール入賞作品 > 【第15回】小学5年生部門最優秀賞

更新日:2023年2月16日

ここから本文です。

【第15回】小学5年生部門最優秀賞

米川小学校/狼河原グループ「田植え踊り新聞」

田植え踊り新聞

「狼河原田植え踊り」とは?

皆さんは米川地区の「田植え踊り」というものを知っていますか。

わたしたちの住む登米市東和町米川地区には「狼河原田植え踊り」というものがあります。「狼河原田植え踊り」には、家族が円満でありますように、世界の人々が幸せでありますようにという祈りを神様に奉納する意味があります。昔は、お正月やおめでたいことがあった時農作業の後に家の庭などで踊られていました。

しかし口伝えであったために、戦争のころに一度途絶えてしまいました。

戦後しばらくして、保存会の人が地域の高齢者に「昔、米川にも田植え踊りがあった」と聞いたことから復活させようという動きがありました。時間をかけて調べ岩手県一関市藤沢町の田植え踊りが米川から伝わったようだということがわかりました。そこで前保存会会長は藤沢町におもむき、歌や踊りを教えてもらったそうです。

そして、平成3年に米川で「狼河原田植え踊り」を復活させ、保存会を作り、今に至ります。現在は東和の秋祭りや米川手作り文化祭などのときに踊られており、地域の人々から愛されています。

田植え踊り新聞

保存会の佐藤さんにインタビュー

Q1:「田植え踊り」についてどんな思いを持っていますか?

A:田植え踊りが復活したことは、とても素晴らしいことだと思います。感染症対策で活動範囲がせまくなっていますが、小学校の「学習発表会」や公民館の「手作り文化祭」、東和町の「秋祭り」で子ども達と一緒に踊っています。

Q2:田植え踊りをこれからどのように伝えていきたいですか?

A:一度​復活したので、また途絶えてしまわないように、みんなで継承していきたいです。でも、後継者がいないと続いていかないので、後継者を増やしていくことが必要です。今一番の課題は、後継者を作ることです。​​​​

米川小3・4年の取り組み

米川小学校では3・4年生の総合的な学習の時間に「伝統芸能を知ろう」というテーマで「狼河原田植え踊り」について勉強します。保存会や地域の方から指導をいただいて学習会や秋祭りで多くの人に知ってもらうために踊ります。練習の初めに保存会で弥十郎役をしている佐藤猛さんから、田植え踊りについての説明を受けます。そして、次の時間から実際に踊り方を教えてもらいます。初めて踊るときは、太鼓の持ち方や叩き方がすごく難しいです。でも、保存会の方々が3・4年生に分かりやすいように踊り方を教えてくれるので頑張っています。

また、踊り手以外にも弥十郎役に挑戦する人もいます。弥十郎は踊り手とは服装や踊り方が違います。弥十郎は、鈴を鳴らしながら口上を言います。口上の中には、家族の円満、世界の幸せを願う言葉が入っています。踊り手は弥十郎の言葉に合わせてみんなで心を合わせて踊るのです。

わたし達は、田植え踊りが好きなので、田植え踊りを続けていきたい、残していきたいと思っています。

受け継いでいくために

米川の伝統芸能である「狼河原田植え踊り」をこれからも残していくためにどうすればよいか、二つ考えました。

一つ目は、多くの人に「田植え踊り」を知ってもらうことです。今、「米川」と聞くと「水かぶり」を思い浮かべる人が多いと思います。それは、テレビやポスターを通して多くの人が「水かぶり」を知り、興味を持っているからです。同じように、たくさんの人に田植え踊りを紹介することで興味を持ってもらえると思います。興味を持ってもらうことが「田植え踊り」を踊る人口を増やす第一歩です。例えば、ポスターを作って市内の公民館や、学校に貼ってもらえば、米川地区以外の人にも知らせることができます。また、インターネットを通じて登米市だけでなく、全国の人に知ってもらえば、米川に訪れる人が増え、魅力を伝える機会が増えます。訪れた人に、この土地や芸能の魅力を伝え「住みたい」と思ってもらえれば、課題の解消につながると思います。

二つ目は、小学生のわたし達も習った踊りを下の学年に伝えていくということです。わたし達の中にも大人になってから踊り手になる人がいるかもしれません。わたし達がしっかり踊りを覚え、その伝統を下の学年に伝えていくことができれば、将来、「田植え踊り」を踊ることができる人が増えると思います。また、自分の子ども達に伝えていくこともできます。わたし達自身が、田植え踊りをよく知り、踊りを伝えていく一員であると意識することも、「田植え踊り」を残すために必要なことだと思います。

「狼河原田植え踊り」を二度と途絶えさせることがないように、受け継いでいきたいと思います。

まとめ

昔から続いている田植え踊りを多くの人に知ってもらいたいと思い、新聞にしました。改めて調べたりインタビューをしたりするうちに、わたし達ももう一度踊りたくなりました。大好きな地域の伝統芸能をたくさんの人に知ってもらい、わたし達自身も大人になったら保存会の皆さんみたいに田植え踊りを教えていきたいです。

お問い合わせ

登米市まちづくり推進部市民協働課

〒987-0511 登米市迫町佐沼字中江二丁目6番地1

電話番号:0220-22-2173

ファクス番号:0220-22-9164

メールアドレス:shiminkyodo@city.tome.miyagi.jp

サイト内検索

便利情報

ページの先頭へ