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平成19年度水道事業ガイドラインに基づく業務指標を算出しました

1.水道事業ガイドラインについて

水道事業ガイドラインは、平成17年1月に(社)日本水道協会が、水道事業の多岐にわたる業務を一定の算式によりもとめた業務指標により定量化することで、事業者による評価を促し、サービス水準の向上をはかることを目的としてISO/WD24512(水道サービスの評価に関するガイドライン(案))を引用し制定した「規格」(JWWA Q 100:2005)です。

この規格により算定する業務指標(PI)は以下の項目に分類されていて、水道事業の概要を表すこととなります。

この業務指標(PI)は、客観的に経営状況、施設整備状況等を把握することができるため、今後の事業計画の見直し等に活用していきます。また、定期的に公表していくことで、事業の透明性を確保するとともに、お客様への説明責任を果たします。

2.登米市水道事業業務指標(PI)の概要について

登米市水道事業では、平成19年度の決算を基に業務指標(PI)を別紙のとおり作成しました。

全体の算出結果(PDF:411KB)

3.平成19年度の登米市水道事業の概況

(1)水道事業認可の変更

平成17年、登米地方9町の合併によって登米市水道事業を創設しました。創設水道事業認可は、既存の水道事業(登米地方広域水道事業、東和町水道事業、石越町水道事業)の既認可値を単純に足し合わせたものでありました。この認可値が実状にそぐわないところがあること、また津山町の横山簡易水道事業はそのまま登米市に引き継いだことから「1市1水道」を目指し、基本計画を策定し水道事業認可の変更をすすめてきました。

この結果、平成19年度より「事業の譲受け」(簡易水道事業の統合)「軽微な変更」(給水区域の拡張)を行い、平成20年度には東和町内の2つの浄水場の「浄水方法の変更」に関する認可を行いました。

このため、平成19年度の計画数値が変動し、簡易水道事業の資産・負債(起債)を引き継いだことから財務数値も変動しています。変更の概要次の表のとおりです。

項目
既認可(創設事業)
認可変更届
変更認可申請
1.給水区域 登米市迫町、登米町、中田町、豊里町、米山町、南方町の全域と東和町、石越町、津山町の一部 石越町駅前地区、東和町山沢・余玉を除く登米市全域と涌谷町小里の一部 同左
2.計画給水人口 97,601人 88,770人 同左
3.計画一人一日最大給水量 35,862立法/日 36,700立方/日 同左
4.浄水方法の変更
(1)米谷水系浄水場 塩素処理 同左 塩素処理+紫外線処理
(2)米川水系浄水場 塩素処理+曝気処理 同左

塩素処理+曝気処理

+紫外線処理

5.適用年月日 平成17年4月1日 平成19年4月1日 平成20年4月1日
6.計画目標年度 平成25年度 平成28年度 同左

(2)配水濁度上昇に関する事故

平成20年2月12日、保呂羽浄水場において配水濁度上昇に関する事故(沈殿池清掃業務の事前準備作業の際に沈殿池(集水池)からろ過池に濁り水が流入し、ろ過池から配水池を経由して配水されたもの)(以下「配水濁度上昇事故」という。)が発生しました。事故の原因は、沈殿池の清掃作業において長年に渡り浄水作業フローにそぐわない処理を続けていたことと作業管理に適切さを欠いたことでありました。

この事故により、給水停止を行いました。また配水管の洗浄により水量が増加し、水道料金の減額を実施しました。これら一連の対応は業務状況、財務状況にも大きく影響し、PIの各数値にも表れています。

1.安心~全ての国民が安心しておいしく飲める水道水の供給~

水資源の保全

登米市の水資源は関連指標の値から「確保されている」と判断できます。しかし配水濁度上昇事故により、余裕率は4%となっているが、特異事例だったこともあり、現実的な余裕はまだあると考えます。

水道事業者の自由意思により運用できる水資源は全体の9%と低いものであることから、今後は災害時等を踏まえ、水系を越えた水運用が出来る施設整備にし、限られた水資源の効率的運用が必要です。

水源から給水栓までの水質管理

水質管理体制を示す指標は低い値となっています。広い地域に集落が点在している地域性が表れているといえます。

水質の状態については概ね良好であるといえます。

「おいしい水」を示す指標は水源ごとの数値を掲げましたが、それぞれの水源の状況を如実に表した数値となりました。中でも「1106塩素臭からみたおいしい水達成率」は水系ごとに0~70%と分かれました。管路延長の長い水系は末端での残留塩素濃度を確保するため注入率を高く設定しなければならないことが達成率「0」の要因でありますが、この数値の改善をどのように行なうべきか検討課題となります。

配水濁度上昇事故は人為的に水質悪化(濁度、色度)を招いたものであり、水道事業における水質管理の信用を大きく損ねました。この事故を教訓に原水・浄水・配水そして給水栓以降の水質について更に厳格・慎重な対応を行います。

2.安定~いつでもどこでも安定的に生活用水を確保~

連続した水道水の供給

普及率が高いことから市民の水道への依存は大きいといえます。このため安全を確保し安定した給水を確保することが必要となります。

配水池の整備状況については概ね良好であるといえます。

給水制限数は配水濁度上昇事故により2日間給水制限を行いました。水道事業は安全な水を安定して供給することにありますが、今回の事故は安全も安定も欠いてしまいました。今回の事故は長年に渡る水道事業の信頼性を一瞬にして失ってしまったものといえるが、その状況については数値においても明確に示されており、この数値を今後の教訓として生かしていくことが今後の水道事業に課せられた使命の一つであります。

広い給水区域と点在する集落、そして全体の98%が小口径の需要家という地域性を反映して、水量や施設の密度に関する指標は低い数値となっています。

将来への備え

各施設・設備の経年化率はそれぞれの区分毎に差が生じており、今後の施設整備にあたっての課題や優先順位を推し量ることができます。

管路に関する指標は概ね低い値となっているが、総管路延長が長い(=分母が大きい)ことがその要因です。この長い管路延長をいかに管理し更新をしていくのかということが登米市水道の維持管理上の大きな課題となっています。

リスクの管理

幹線管路における事故は1件と配水管の更新を進めていることもあり減少してきましたが、配水濁度上昇事故において復旧までに多くの時間を要したことから、事故原因や初動対応を含む組織上の問題点及びこの事故を教訓とする再発防止の施策、更に災害や事故の予防策をとりまとめ実施しているところでありますが、リスク管理については長期的視点も合わせ持って今後進めていく必要があります。

老朽管の更新事業を継続して実施しているが、耐震化率は20%程度と低いことから今後も更なる耐震化を進める必要であります。

また、緊急時における給水体制の指針となる指標は低い状況にあります。今後はこれらの体制整備を耐震化や緊急時貯水槽の設置など施設の整備と併せて行なうことが必要となります。

3.持続~いつでも安心できる水を安定して供給~

地域特性にあった運益基盤

配水濁度上昇事故に伴い、給水収益(水道料金収入)の減額と、事故対策(補償を含む)費用の計上を行ったこと、資産の無償譲渡や除却を実施したことにより、損益計算で利益が前年度を大きく下回りました。また、横山簡易水道事業を統合し資産や借入資本金などを引継いだことによって貸借対照表も大きく変動しています。

これらのことから、財政・財務に関する比率は前年度より悪化傾向で算定されました。

平成19年度は、簡易水道事業統合、固定資産の所管換え(無償譲渡)にかかる財政・財務上の変動事項についてはあらかじめ承知していたことでありましたが、配水濁度上昇事故による影響も加わって、財政・財務の状況は例年に比して異常な状態となっているが、一時的な状況となっています。

施設の状況を表す指標については前年度から大きく変わっていますが、認可変更により計画値が変わったこと、配水濁度上昇事故により水量も異常な状況となったことがその要因です。

水道文化・技術の継承と発展

団塊の世代の退職や人事異動により、職員の資格取得度や経験年数は前年より低くなっています。

水道文化や技術の継承を継続するためには外部研修の受講や内部研修の実施により、危機に対応できる能力と感性をもつ職員の人材育成を努める必要があります。

消費者ニーズをふまえた給水サービスの充実

情報の提供や公開に関する指標は低い状況にあり今後充実させる必要がある。また苦情については、配水濁度上昇事故によるものです。今回の事故で需要者からのご指摘を真摯に受け止め、“安心・安全で安定した水道水を安価で提供する”できるよう水道事業の再構築を行います。

4.環境~環境保全への貢献~

地球温暖化防止、環境保全などの推進

これらの数値については、どの程度が適正であるかの判断が難しいのですが、経年で記録することによって前年度より改善することのインセンティブとなるよう指標管理をしていく必要があると考えています。

健全な水循環

水源の多くを北上川や迫川などの河川表流水に求めていることから、地下水率は低い状況にあります。地下水率が低いことが水道料金を高くしているともいえるため、安全で安定した水源が登米地域には少ないことを表している値ともいえます。

5.管理~水道システムの適正な実行・維持管理及び業務運営

適正な実行・業務運営

昨年度までは実施していなかった配水池の清掃をなったことにより配水池清掃実施率は大幅に上昇しました。今後も計画的に施設の管理を強化します。

検針や料金に関する管理度は高い傾向となっています。給水停止割合が増加しているのは未収金管理業務を強化したことが要因となっています。その結果もあり料金未納率は減少しています。

適正な維持管理

管路に関する事故割合は経年的比較を行なわないと大きい数値なのかは明確に判断できませんが、漏水率が前年度より悪化している状況です。管理をしている管路延長が多く、しかも口径50ミリ以下の小口径管路が全体の約52%であるという状況から、他の事業体と単純に比較することはできませんが、これらの数値を下げることは、費用の抑制だけではなく水環境の改善にもつながります。

6.国際~我が国の経験の海外移転による国際貢献~

登米市水道事業の規模では、積極的な海外への技術協力や国際交流については難しいものがありますが、機会があれば協力できる姿勢と体制は整えておく必要があります。

問い合わせ

水道事業所水道管理課(電話:0220-52-3313)

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