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トップ > 地域医療福祉システム検討委員会報告書 > 市立病院の現状と課題

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3 市立病院の現状と課題

1.現状

(1)施設の概要

登米市では、旧町での医療体制を継続しているため、単独で5つの市立病院を運営している。登米市立5病院の病床数等概要は、表1及び表2のとおりである。

(2)診療科別医師数

登米市立5病院の常勤医師数は表3のとおりである。なおこの医師数は、歯科、口腔外科4名と、米谷病院上沼診療所(内科1名)を含んだ医師数である。

2.課題

(1)医師不足

平成18年度に入り、各病院での常勤医師の退職と相まって、深刻な医師不足により診療制限を実施せざるを得ない状況に陥っている。その状況は次のとおりとなっている。

佐沼病院

1 小児科

医師数は常勤医師1名、応援医師1名の2名であったが、平成18年4月1日より常勤医師1名となっている。

外来は平成18年5月1日より 平日の日中のみの診療(夜間・休日休診)であり、入院については平成18年5月12日より休止している。

2 産婦人科

医師数は常勤医師2名であったが、平成18年4月1日より常勤医師1名となっている。

平成18年4月1日より他地域からの里帰り出産受け入れは休止しており、ハイリスク出産は高次医療施設へ紹介している。

3 当直体制等

金、土曜日の当直と、土、日曜日の日直は東北大学病院等の応援医師により対応し、夜間の救急搬送患者・時間外患者は当直医が、入院患者は主治医が対応している。

登米病院

常勤医師数は4名(内科3名、外科1名)であったが、平成18年9月1日より常勤医師3名(内科2名、外科1名)となっている。

当直体制は常勤医師と東北大学病院等の応援医師により対応しており、土日曜日、休日等の日当直は東北大学病院等の応援医師により対応している。

米谷病院

常勤医師3名(内科2名、整形外科1名)と派遣外科医1名であったが、平成18年9月1日より常勤医師3名のみとなっている。

外来のうち、外科外来については平成18年9月1日より休止しており、入院についても平成18年10月1日より病棟の一部を休止し、133床から49床に大幅に減らしている。

当直体制は常勤医師と東北大学病院等の応援医師により対応しているが、平成18年度には常勤医師が1か月に10日以上当直を行うこともあった。

土曜日の当直と、土・日曜日の日直は、東北大学病院等の応援医師により対応している。

豊里病院

常勤医師9名となっている。

平日の当直は常勤医師が、土・日曜日の日当直は東北大学病院等の応援医師により対応している。

よねやま病院

常勤医師については、平成16年4月1日に内科2名・外科2名であったが、17年4月1日には内科1名・外科2名となり、18年4月1日時点で内科1名・外科1名となっている。

当直体制は常勤医師と東北大学病院等の応援医師により対応している。

金・土・日曜日、休日の当直と、土、日曜日、休日の日直については東北大学病院等の応援医師により対応している。

(2)経営の悪化

平成17年度登米市病院事業特別会計決算において、当期収益101億85万9千円、当期費用は106億1113万7千円であり、単年度欠損金は6億27万8千円、累積欠損金は約59億円に達している。平成17年度までは、合併前の各病院の経営結果と同等の決算規模となっている。しかしながら、平成18年度は純損失が約18億円と大幅な増加が見込まれ、累積欠損金は約77億円に上ると推計されている。病院事業収益減少の主な要因としては、以下のことが考えられる。

患者数の減少

1 外来患者数の減少(表4)
2 入院患者数の減少(表5)
3 稼働病床数の減少

米谷病院84床休止

患者一人1日平均収益の減少

1 入院患者一人1日平均収益の減少(表6)
2 外来患者一人1日平均収益の減少(表7)

検査件数の減少(表8)

放射線検査数の減少(表9)

手術件数の減少(表10)

診療報酬改定の影響

平成18年度の診療報酬の改定内容は、診療報酬本体で1.36%、薬価で1.8%、合計で3.16%の減額であり、診療収益の減少にも大きく影響している。

(3)耐震対策の必要性

政府の地震調査委員会が発表した宮城県沖地震の長期評価において、近い将来、非常に高い確率で宮城県沖地震が発生するとの予測がされており、この宮城県沖地震への対策が急務とされている。このことから、現行耐震基準(昭和56年6月1日、建築基準法施行令改正)施行後の建設である佐沼病院本館(平成6年12月建設)と豊里病院(診療・一般病棟:平成元年12月建設、療養病棟:平成16年1月建設)を除き、平成13年4月に佐沼病院南館、平成13年12月によねやま病院、また平成18年3月に登米病院と米谷病院において耐震診断を実施している。

その結果、佐沼病院南館(132床昭和50年11月建設)、登米病院療養棟(45床昭和45年9月建設)、米谷病院一般病棟(87床昭和46年2月建設)が耐震基準を満たしていないため、補強を要すると診断されている。

さらに、耐震基準を満たない施設についての概算の耐震補強工事費を積算したところ、表11のとおりとなっている。

しかし、いずれの病院施設も老朽化が進んでおり、耐震補強工事を実施しても療養環境の改善にはつながらない。

(4)まとめ

登米市では、旧町での医療体制を継続しているため、単独で5つの市立病院を運営している状況が続いている。しかし、これまで述べてきたように医師不足、経営の悪化、耐震対策の必要性という課題があり、このままの体制を維持することは困難な状況にある。

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