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トップ > ふるさとライブラリー > 登米の昔話 > 和尚に食べられた鬼

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和尚に食べられた鬼

原文

むかしむかし、善王寺地区に善王寺というお寺があって、この地区の地名はこのお寺の名前をそのままつけられた、ということだったんだと。
この善王寺は立派な大きなお寺で、このお寺に新しく来て住職になった若い和尚さんがいたんだと。明るくて気だてのやさしい、そして、すこぶる頭のいい和尚さんなので、村の出来事で何か困った事があると、皆「和尚さんに相談しよう」とか「和尚さんに聞いてみよう」と言うふうに、いつも村人の相談相手になっていたんだと。
ところがこの地区に赤鬼が居て、山からおりて来ては悪い事ばかりしていたんだと。
大きい山、小さい山が沢山あって赤鬼はどの山に住んでいるものかわからないので、夕方になるとどこの家でも早々と雨戸をしめ、戸締りをがっちりして寝てしまうんだと。
赤鬼は「今度善王寺に来た若い坊主は肉づきもよくうまそうだから、今夜一つあの坊主を食ってやろう」と思ったんだと。
赤鬼はそのままの姿では家の中に入れられないので、若い娘の姿に化けてお寺に行ったんだと。
そうして女の声を出して「和尚さん今晩は、今晩は」と言うので和尚さんが出て見ると若いきれいな娘が立っているので、家の中に入れたんだと。
すると勿ち娘は赤鬼になって立っているんだと。
和尚さんはびっくりしてしまったんだと、赤鬼は笑って言ったと「山に何も食う物がなくなってしまったので、俺は腹へって腹へってなんねぇので今夜はお前を食うべと思って来たんだ」と言いながら、和尚さんにとびかかろうとしたんだと。
和尚さんは「一寸待った、わしは少しも命はおしくはないけど、ただお前に食われてやるわけには行かんが、ここで一つわしと問答をして、わしに勝ったら、お前に食われてやるし、もしわしが勝ったら、わしがお前を食ってやるがどうか」と言ったら、赤鬼は「こりゃ面白い、では俺が先に問題をかけるぞいいか、一石六斗の肉とは何の肉だ」と言ったんだと。和尚さんは一寸首をひねって、すぐに「あいかわらずお前は食うことばかり言うね、それは鳩二羽の肉じゃよ。八斗と八斗足せば一石六斗になるよ」と言ったら、赤鬼はがっかりして「つぎはお前の番だ」と言ったんだと。
和尚さんは、いろりで餅を焼きながら言ったと、「わしは食うことではない、赤鬼お前は化け方はうまいが、小さくもなれるか」と言ったら赤鬼は「そんなことお安いご用」と言いながらコロコロッと、ころがって起きたら小指位の赤鬼になったんだと。そうして「どうだ和尚まいったか」と言ったら和尚さんが「うまいうまい、どうだもう一回化けて見せてくれ、今度はゴマになって見せてくれ、ゴマになったら降参するから」と言ったので赤鬼は、又、コロコロッところんでゴマになってしまったので、和尚さんは手早く焼けた餅をさいて赤鬼のゴマをくっつけて食べてしまったんだと。
食べようと思って来た赤鬼は反対に和尚さんに食べられてしまったんだと。
それから山に赤鬼がいなくなったので、平和な村になったんだとしゃ。


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【mp3ファイル/再生時間:3分53秒】

標準語

むかしむかし、善王寺地区に善王寺というお寺があって、この地区の地名はこのお寺の名前をそのままつけられた、ということだったそうな。
この善王寺は立派な大きなお寺で、このお寺に新しく来て住職になった若い和尚さんがいたそうだ。明るくて気だてのやさしい、そして、すこぶる頭のいい和尚さんなので、村の出来事で何か困った事があると、皆「和尚さんに相談しよう」とか「和尚さんに聞いてみよう」と言うふうに、いつも村人の相談相手になっていたそうだ。
ところがこの地区に赤鬼が居て、山からおりて来ては悪い事ばかりしていたそうだ。
大きい山、小さい山が沢山あって赤鬼はどの山に住んでいるものかわからないので、夕方になるとどこの家でも早々と雨戸をしめ、戸締りをがっちりして寝てしまうそうな。
赤鬼は「今度善王寺に来た若い坊主は肉づきもよくうまそうだから、今夜一つあの坊主を食ってやろう」と思ったんだそうな。
赤鬼はそのままの姿では家の中に入れられないので、若い娘の姿に化けてお寺に行ったそうだ。
そうして女の声を出して「和尚さん今晩は、今晩は」と言うので和尚さんが出て見ると若いきれいな娘が立っているので、家の中に入れたそうだ。
するとたちまち娘は赤鬼になって立っていたんだそうな。
和尚さんはびっくりしてしまったそうだ、赤鬼は笑って言ったそうだ「山に何も食べる物がなくなってしまったので、俺は腹がへって腹がへってしかたがないので今夜はお前を食べようと思って来たんだ」と言いながら、和尚さんにとびかかろうとしたんだそうな。
和尚さんは「一寸待った、わしは少しも命はおしくはないけど、ただお前に食われてやるわけには行かん。ここで一つわしと問答をして、わしに勝ったら、お前に食われてやるし、もしわしが勝ったら、わしがお前を食ってやるがどうか」と言ったら、赤鬼は「こりゃ面白い、では俺が先に問題をかけるぞいいか、一石六斗の肉とは何の肉だ」と言ったそうだ。和尚さんは一寸首をひねって、すぐに「あいかわらずお前は食うことばかり言うね、それは鳩二羽の肉じゃよ。八斗と八斗を足せば一石六斗になるよ」と言ったら、赤鬼はがっかりして「つぎはお前の番だ」と言ったそうだ。
和尚さんは、いろりで餅を焼きながら言ったそうだ、「わしは食うことではない、赤鬼お前は化け方はうまいが、小さくもなれるか」と言ったら赤鬼は「そんなことお安いご用」と言いながらコロコロッと、ころがって起きたら小指位の赤鬼になったそうだ。そうして「どうだ和尚まいったか」と言ったら和尚さんが「うまいうまい、どうだもう一回化けて見せてくれ、今度はゴマになって見せてくれ、ゴマになったら降参するから」と言ったので赤鬼は、又、コロコロッところんでゴマになってしまったので、和尚さんは手早く焼けた餅をさいて赤鬼のゴマをくっつけて食べてしまったそうだ。
食べようと思って来た赤鬼は反対に和尚さんに食べられてしまったんだそうな。
それから山に赤鬼がいなくなったので、平和な村になったんだとさ。

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