主要施策(平成19年2月)
2.大地の恵みと人の技を生かした「活力」のあるまちづくり
農業
農業の振興について申し上げます。
平成19年度から国の食料・農業・農村基本計画に基づいた「経営所得安定対策」による、意欲と能力のある担い手に対象を絞った品目横断的経営安定対策が実施されます。今後とも、関係機関と連携しながら新規就農者等を含めた多様な担い手の育成、確保に努めてまいります。
農地・水・環境保全向上対策につきましては、地域ぐるみで効果の高い共同活動や先進的な営農活動により、生産資源や環境資源を保全する目的で行われ、農業・農村の持続的発展と多面的機能の発揮を目指していくものであります。本市の平成18年11月現在の共同活動参加希望地区数は111地区で、面積は7,727ヘクタールとなっております。現段階において、エコファーマーの認定や宮城県から示された取組方針についての課題はありますが、これまで市民の皆様に説明をしてきた内容で実施できるよう最大限の努力をしてまいります。
また、米政策改革推進対策でありますが、平成19年産から農業者・農業団体が主体の需給調整システムに移行することとなりますが、水田農業のあるべき姿の実現に向け、行政、農業者団体等が連携し、新たな体制整備とその定着を進めてまいります。
次に、農業生産の振興・消費拡大につきましては、本市における平成17年の農業産出額は、昨年の11月に発表されました農林水産統計によりますと、297億円、市町村別では東北1位の産出額を誇っております。また、部門別においても米、大豆、肉用牛、豚が宮城県1位となっております。この産出額を堅持するために農産物のブランド化や地産地消を推進し、農業産出額の目標365億円を達成するため計画に基づいた1日1億円創出事業の支援策に総合的に取り組んでまいります。
また、本市農業の基幹作目である稲作の平成18年産作況指数は96と厳しい結果でありました。このような状況に鑑み、本年は基本技術の励行はもとより、堆肥等有機質資材の広域散布の実施による土づくりを基本に、気象変動に強い稲作を推進し、米主産地としての評価確立に向けた取組を推進してまいります。
園芸振興につきましては、今後、集落営農等の取組による野菜の作付け拡大が期待されますが、野菜は市場価格の変動や天候に大きく左右されるところであります。このようなことから、登米市青果物価格安定相互補償制度の内容の一部を改正し、新規作付け者の誘導と生産者の経営安定を図ってまいります。
次に、畜産振興につきましては、今後とも拡大の可能性が高いものであり、目標とする増頭計画を作成し、計画に沿った各種対策を講じてまいります。
特に、とよま有機センターを整備中でありますが、完成いたしますと登米市内に7ヵ所の有機センターが稼動することになります。このような取り組みは、全国的にも例がなく、これらの施設を耕畜連携による資源循環型農業推進の拠点とし、環境保全米や施設園芸などで、環境負荷の少ない、健康・安全・安心の産地づくりに生かしてまいりたいと考えております。
同時に家畜排泄物の適切な管理と利用拡大に努めてまいります。
また、肉用牛の販売有利性を高めるため和牛改良組合協議会、肥育牛生産者連絡協議会、関係機関・団体が一体となり、和牛ブランドづくり推進協議会による統一ブランド推進を図ってまいります。
次に、農業農村整備事業について申し上げます。
農業農村整備を取り巻く情勢と新たな動向を見据え、今後、国・県による大幅な事業費の増加が期待できない状況を踏まえ、地域課題に即応した事業を展開していくため、より具体的な施策の推進方向を明らかにし、必要性と緊急度を勘案し事業の選択を進め量的整備から質的整備へと移行してまいります。
次に、農業関連産業の推進について申し上げます。
市内の食材を生かした加工品の製造や研究に対する一部助成を行い、農産加工グループ等の育成を図り、就業機会の拡大や所得の向上に結びつくような事業推進をしてまいります。
また、地球温暖化の防止やエネルギー確保の観点から、水田等を利用したエネルギー原料作物を試験栽培し、調査研究を行いながらその可能性について模索してまいります。
林業
次に、林業の振興について申し上げます。
近年、地球温暖化防止対策を始めとし、水源のかん養、自然環境の保全、公衆の保健、災害の防止など森林の有する公益的機能への国民の期待は、ますます高まっております。
しかしながら、全国的な問題でもありますが、長引く木材価格の低迷等から、間伐等適正な森林施業が実施されない森林も散見され、公益的機能の低下が懸念されているところであります。
平成19年度におきましても、森林機能の保全及び林業・木材産業の活性化を図るため、造林、間伐、主伐等の森林施業、林道や作業道の整備を計画的に実施してまいります。
また、森林が人間の生理に及ぼす癒し効果を持つことは以前から知られておりましたが、医学的見地から更に研究が進められ、心身の健康づくりの面から、「森林浴」が見直され「森林療法(森林セラピー)」が注目されています。このようなことから、本年1月に登米町森林組合と共同で、この森林セラピー基地の認定申請を行っているところであり、健全な森林浴を楽しみ、森林セラピーを行い得る環境を整備してまいりたいと考えております。この森林セラピーの推進は、医療、教育、商工、観光など様々な分野と連携することが不可欠であり、都市住民の招致が期待され、林業関連産業だけでなく、市全体の活性化に繋がるものと確信しております。
また、公共施設の木造化・木質化の検討に積極的に取組、市の公共施設は、木造・木質化の可能性を検討するなど、地域産材の消費拡大に努めてまいります。
さらに、地域林業の振興と組合員の経済的、社会的地位向上を図ることを目的に「登米市森林組合合併協議会」を設立し、鋭意、合併協議を重ねているところであります。早期合併に向け積極的な支援、協力をしてまいります。
商業
次に、商業の振興について申し上げます。
商業の現状は、大型店舗や量販店の進出などにより、既存の小規模小売店舗の不振が続いており、依然として空き店舗が増加している状況であります。空き店舗対策活用事業につきましては、これまで旧迫町域のみであった対象区域を市内全域に拡大し、商店街の活性化に繋げてまいります。
さらに、市外への購買力流出の防止対策として、登米市内共通商品券の発行について商工会と協議しながら早期の実現を目指し、地域商店の購買力を促進します。ため市民意識の高揚と環境パトロール体制の充実に努めてまいります。
工業
次に、工業の振興について申し上げます。
国内における設備投資の状況は、製造業が好調であります。しかし、この状況は大企業に多く見られ、市内の中小企業においては、中小企業振興資金の貸付状況から判断しても運営資金が多く、好景気と言える状況ではないと考えられます。
このようなことから、市内企業の活性化を図るため事業者の活動支援や各種研修会、交流会等の異業種交流事業等を行いながら、既存企業への支援を進めてまいります。
さらに、本市の工業団地も、三陸縦貫自動車道インターチェンジの供用開始による交通網の整備が図られ、立地条件が高まることから、さらなる誘致活動を行ってまいります。
観光
次に、観光の振興について申し上げます。
観光は、地域の総合力が問われるいわゆる総合産業として位置づけられ、地域に及ぼす経済効果が高く重要な役割を果たす産業であります。
平成19年度中には三陸縦貫自動車道の、(仮称)登米インターチェンジの開通が予定されているほか、平成20年10月から3ヵ月間、「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」が開催され、宮城県内の観光が全国に向け大々的に宣伝されることになります。
本市として、観光面での振興が確実に図られるよう、情報交換と今後の戦略展開についての協議の場として「(仮称)登米IC活用による観光促進協議会」及び「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン登米地域部会」を立ち上げたところであります。
今後、これら協議会の話し合いの成果を基に、市内への誘客について積極的な取組を図ってまいります。
物産振興については、宮城県の東京アンテナショップや仙台にある登米物産館を拠点に本市の物産販売と観光のPRを積極的に展開してまいります。
雇用対策・起業支援
次に、雇用対策、企業支援について申し上げます。
活力のあるまちづくりを進めるためには、若者の定住化が必要不可欠であります。そのような事から安定した雇用の場の確保は、最も必要かつ緊急性の高い課題であると考えております。そのため、「企業立地促進条例」に基づいた優遇策の実施により、新たな雇用の場の確保について推進してまいります。さらに、県内及び隣接県の理工系大学等卒業者の市内企業への就職を促すため、市内企業や産業振興会と共催で中小企業等人材確保事業を実施します。また、迫公共職業安定所、宮城県、登米市の共催で、高校生の就職を促進するための「高校生就職活動実践塾」を実施し、未就職者の解消や優秀な人材の確保を図ってまいります。
さらに、シルバー人材センターの充実や育成を行い、高齢者の能力を生かした就業の場の拡大を図ってまいります。
また、起業への支援については、新たな事業の創出や事業分野の開拓が積極的に行われる環境づくりが必要であると考えております。地元食材を生かした加工特産品づくりの研究、開発などのアグリビジネスの推進や自ら事業を起こそうとする人材、プロジェクトについても起業相談室を中心に関係機関と連携しながら、積極的に支援をしてまいります。