施政方針(平成19年2月)
平成19年「登米市議会第1回定例会」に、平成19年度「一般会計予算案」をはじめ、「各種特別会計予算案」並びに「諸案件」を提案し、ご審議をお願いするにあたり、市政運営に取り組む所信の一端と施策の大綱を説明申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を心よりお願い申し上げます。
はじめに
昨年は、秋篠宮妃紀子さまが、皇室においては41年ぶりとなる男のお子さま(悠仁【ひさひと】さま)をご出産された慶事や東北高校出身の荒川静香選手が、トリノオリンピックのフィギュアスケート女子で見事金メダルを獲得するなど、明るいニュースで日本中が喜びに包まれました。
しかし、一方でいじめ問題や児童虐待など非常に心痛む事件が発生したり、耐震偽装事件など極めて悪質な不正行為が明らかとなった年でもありました。これらは、人々の心の問題や経済至上主義の中で発生したものであり、社会的に不信感を増幅させております。
利益追求を無条件で是とする風潮や規範意識の低下など、昨今の我が国における社会情勢を憂慮すべき状況の中、これを見過ごすことなく、社会にとって大切な価値を守りながら、時代の変化に対応する姿勢が今日私たちに何より求められていると考えております。
また、昨年は財政破たんした自治体もありましたが、それを反面教師として、限られた財源を有効に活用し、「身の丈にあった行政」を行うことが、持続的な発展につながる唯一の選択肢であると肝に銘じているところであります。
さて、我が国は戦後、目覚しい経済の発展と物質的な豊かさの時代を経て、少子高齢化社会を迎えており、いまだかつて経験したことのない人口減少時代へ入っております。
また、国と地方の財政構造の見直しである三位一体改革の姿が明らかになるなど、国の構造改革や経済のグローバル化の進展、地方分権の推進など地方自治体に対し、改革の波が大きなうねりとなって押し寄せております。
このような地方の自立を促す大きな変革の時代に入り、行政システムの抜本的な改革が求められており、過去の発想の延長ではなく、時代の変化を的確に捉え、自立のための仕組みを構築し、推進する時期が来ていると強く認識しております。
このため、時代の変化を直視し、市政に関する制度、組織全般について抜本的に見直し、改善を図る必要があります。
改革は、行政が果たすべき役割の単なる縮小を意味するのではなく、行政の効率性の追求や透明性の確保はもちろん、市民と行政が地域の発展のために共に働き、公共の責任を果たすため、「新しい仕組みづくり」を確立するものであり、今、それが強く求められております。
まちづくりを導く力となるこれまでの地域社会における崇高な自助・共助・公助の精神や地域に連綿と受け継がれてきた歴史、文化などを大切にしながら、市民と行政のパートナーシップの確立を目指してまいります。
私が市長に就任して以来、1年10ヶ月の時が流れました。
あらためて、市政の山積する課題を肌身に感じるとともに、市政の舵取り役の責任の重さを痛感しております。
市民の皆様に「合併して良かった」と心から感じていただき、このまちに愛着と誇りをもっていただけるよう全力を傾注すべく、決意を新たにしたところでございます。
平成19年度は合併3年目にあたり、市政にとって重要な局面を迎えていると認識しております。この一年は、市政運営の転換期と位置づけ、職員の意識や能力を向上させるとともに、市が持っている情報を積極的に発信し、市民の皆様と共有しながら、従来の手法にこだわらない「協働のまちづくり」の観点で、スピード感のある市政運営に努めてまいります。
私の基本姿勢であります「市民の目線」、「市民の視点」に立ち、地域間に偏りや不公平感が生じないよう「公平・公正」を旨とし、「健康」・「安心」・「安全」をキーワードとして、登米市総合計画の実現を目指し、各種の施策を推進してまいります。
重点施策
平成19年度の市政運営にあたりましては、次の5項目について重点的に取り組んでまいります。
医療体制の整備
教育環境の充実
環境対策
産業振興
協働のまちづくり
予算の概要
平成19年度予算の概要を中心に、行財政運営について申し上げます。
国及び地方の財政環境
平成19年度予算編成方針
財政規模
主要施策
平成19年度の主な施策について申し上げます。
1.人と自然が共生する「うるおい」のあるまちづくり
自然環境 / 生活環境 / 循環型社会
2.大地の恵みと人の技を生かした「活力」のあるまちづくり
農業 / 林業 / 商業 / 工業 / 観光 / 雇用対策・起業支援
3.安全に安心して暮らせる「やすらぎ」のあるまちづくり
保健・医療 / 福祉 / 防災・防犯
4.便利で快適に暮らせる「ゆとり」のあるまちづくり
市街地・集落 / 交通・情報基盤
5.豊かな心と個性を育む「ふれあい」のまちづくり
幼児・学校教育 / 生涯学習・スポーツ等 / 文化・芸術
6.市民の創造力を生かした「協働」のまちづくり
市民参加 / 行財政運営
以上、平成19年度の当初予算及び施策の基本的な考えを申し上げました。
時代の動向や本市の将来を見据えながら、市民ニーズを的確に捉え、市民の皆様、議員各位とのコミュニケーションを大切にし、施策を推進してまいります。
重ねて、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げ、施政方針といたします。
平成19年2月14日
登米市長 布 施 孝 尚